UPS(無停電電源)をNAS用にセットアップ

 昨年,NAS用のUPSとしてAPC社のSmart UPS (SUA1000JB)を1台,購入してあった.先日,部屋の整理のついでに箱から出して設置し,充電をしておいた.本日,やっとタコ足配線の電源関係を大きく見直しついでにUPSに3台のTeraStation(HD-HTGL, TS-TGL, HS-HDTGL)を接続した.なお,UPSに対応しているのはHD-HTGL一台のみ.そもそもUPS自体がシリアルポートとUSBポートを各1個ずつ持っていながら1台の機器しかシャットダウンできない.HD-HTGLもAPC社の専用シリアルケーブルでないと接続できないと書いてあったので,ケーブルは購入済み.
 UPSを電源ONしてみました.ピーカシャン,ピーカシャン,ピーカシャン...(延々と続く).3回くらいならば初期設定か何かかと思えるのだがいつまでも止まらない.もう一台,仕事用PCにもUPSを接続している(こちらはもう少し家庭用のAPC社製UPS)が,これも10分に1回くらいはカションという音と共に一瞬だけ商用電源→バッテリー→商用電源の切り替えを起こす.どうもこの部屋の電源はあまり良くないようです(それなのに次々と電気製品を運び込んでいる).
 家庭向けUPSの方には本体と共にサポートツールが同梱されていたのだが,Smart UPSは少しビジネス向けのようで何も入っていなかった.取扱説明書にはCDとUSBケーブルが同梱と書いてあるが,これは正誤表で訂正されている.さて,取扱説明書を見ても電圧感度の調整にはPowerChute(ソフトウェア)かSmartなんちゃらというハードの増設が必要という.SmartなんちゃらはUPSの後ろに取り付けてLANに繋ぐと,WebやTelenet経由でUPSの設定や状態を管理できるもの.UPS本体と同程度の5万円弱.買うわけ無いでしょう.PowerChuteはホームページからダウンロード...できるのはPersonal版であってSUA1000JBには対応していない.対応しているのはBusiness版,お値段は1万円強.自腹は痛いな.もう少し丁寧に取扱説明書(かなり情報が間違っている上に読み難くて,しかも情報が足りない)を読むと,本体背面のボタンで感度調整ができるらしい.ちなみにボタンの位置は取扱説明書に書いていないので必死に探す.それらしいものを見付けて押したら,正面の全LEDが音も無く点滅を続け(Q&Aにこのような症状の説明は無い),電源ON/OFFしても抜け出せない.しかたが無いのでしばらく放っておいたら直った.さて,小さな黒いボタンをプチッと押すたびに,その隣にあるLEDが強く点灯,弱く点灯,消灯と変化する.なるほど.消灯状態にすると一番感度が低いらしいことを取扱説明書から推論(しなくてはならない)し,試してみたところ,ピーカシャンは収まった.
 これで専用ケーブルをUPSとNASに繋いで,UPS電源ケーブルを抜いてバッテリー動作に切り替わった途端にNASが自動シャットダウンするのを確認.さて,でもちょっと欲が出てくる.残り二台のNASも自動シャットダウンしたい.それとmechMoodleのサーバもUPSに繋いで自動シャットダウンしたい.試しに取扱説明書では禁止されているUPSにシリアルケーブルとUSBの両方を接続したらどうなるか.USBで接続したmechMoodleには汎用のUPSとして認識され,NASは...落ちている.USBを繋いだ途端にシャットダウンを始めたようです.
 ここでちょっと考え方を変えてみよう.UPSとmechMoodle(WindowsXPのPC)を接続すれば,主電源が落ちるとmechMoodleもシャットダウンすることは確認できた.とすると,mechMoodleがシャットダウンする際に,3台のNASに何らかのシグナル(たとえばTelnet)を送って外部からシャットダウンできないのか? 調べたところ,TeraStationNAS)でTelnetを使えるようにできる危険な方法がいくつか見つかったが,当然,これは無視.そうこうしているうちに,wgetTeraStationをシャットダウンする方法(http://f20.aaa.livedoor.jp/~eternalh/tips/linux/linux.txt)を発見.そうか,NASWebブラウザで管理ツールを呼び出してシャットダウンできるのだから,シャットダウンをクリックした時に送出されるのと同一のhttpプロトコルを送信すればシャットダウンできますよね.早速,mechMoodleにGnuwgetをインストールして試したところ,成功.あとはこのスクリプトシャットダウンスクリプトとして設定すれば万事OKということです.よし.